Pascoのレーズンブレッド6枚スライスの3枚入を購入しました。
近年は核家族や単身世帯の増加もあり、食パン2〜3枚入りの食べきりパッケージをよく見るようになりました。
2〜3枚入りの食パンは、お試しで購入する際のハードルも下がるのでありがたいです。
レーズンブレッド生地の発酵と熟成
パスコのレーズンブレッドは、マイナス3°cで72時間熟成させる「氷温熟成製法」で作られているそうです。
この低温帯であれば「酵母」の活動は抑えながら「酵素」が活動するので、生地を長時間じっくり熟成させることで、香りや旨味を高める効果が期待できます。
発酵熟成させる温度帯や時間を変えることで、様々な微生物が予測不可能な変化を引き起こすプロセスはパン作りの醍醐味のひとつです。
レーズン食パン作り方のポイント
レーズンブレッドの生地は、混ぜ込んだレーズンと糖蜜が混じり合った褐色でコク深い甘味があります。
レーズンは、枝についたままの状態で乾燥させたDOV(ドライ・オン・バイン)レーズンが使われています。この製法で乾燥させたレーズンは、熟度が増し甘みが強く果肉感があることが特徴です。
レーズン量はもう少し入っていると嬉しいですね...
クラム(内層)の比率が高いレーズン食パンの場合、生地に対して50%ぐらいのレーズンが入っていると満足感が増すと思います。パン屋さんによっては、生地と同量かそれ以上のレーズンをたっぷり入れたレーズン食パンもあります。
ただし、レーズンを入れすぎると生地のグルテンのつながりが悪くなり、ふっくらしたボリュームが出にくくなります。パンのボリュームを改善したい時は、パンの配合や製法を見直して調整します。具体例として下記のような方法があります。
- レーズンの配合量を20〜50%ぐらいで増減する
- 高タンパク小麦粉を使ってボリュームが出やすくする
- 中種法を使って生地の伸展性と発酵力を高める
レーズンパンに使うレーズンの下処理方法
レーズン入りのパンがパサついている...
レーズンパン好きの皆さんこんな経験ありませんか。
パサつく原因のほとんどは、レーズンがパン生地の水分を吸収してしまうからです。
水分の吸収を抑えるための下処理として、乾燥しているレーズンをぬるま湯で戻したり、蒸したり、洋酒に漬け込んだりする方法があります。
ぬるま湯で戻す場合、浸し過ぎるとレーズンの旨味が抜けて水っぽくなるので、10分前後で状態を見ます。蒸す場合、やや手間はかかりますが果肉の旨みが抜けにくく、ふっくらジューシーに仕上がるメリットがあります。
洋酒に漬ける場合は、長期間漬け込むとレーズンがやわらかくなり過ぎるので、適度な食感を残したいときはレーズンパンを焼く前日に洋酒に漬けておくと、翌日しっとりする程度の食感を出せます。
どの方法でも、レーズンを浸す時間によって風味や食感が変わってきます。漬け込む時間はあくまで目安として、実際に食べてみて確認しましょう。
レーズンと洋酒のマリアージュ
パン生地に混ぜ込む副材料としてポピュラーで人気の高いレーズン。作るパンの種類によって品種や漬け込み方法を変えるのもおすすめです。組み合わせ次第で、バリエーションに富んだレーズンパンを作ることができます。下記に一例を紹介します。
- 小麦の風味を引き立たせたいカンパーニュ生地には、シンプルにお湯で戻したレーズンを混ぜる
- ベーシックな食パン生地に、蒸した3種類のレーズンを混ぜる
- ミルキーなパン・オ・レ生地に、ラム酒漬けのサルタナレーズンを混ぜる
- 甘い菓子パン生地に、ブランデー漬けのカレンツを混ぜる
- バターと卵の多いブリオッシュ生地に、白ワイン漬けのマスカットレーズンを混ぜる
補足として、洋酒に含まれるアルコール分はパンの焼き上げ段階で飛ぶので、特にアルコールに弱い方でなければ、洋酒の芳醇な香りをまとったレーズンパンを楽しむことができます。
パスコレーズンブレッド 6枚スライス1枚当たり 180カロリー
エネルギー111kcal、たんぱく質5.2g、脂質2.6g、炭水化物34.0g、食塩相当量0.6g
パスコレーズンブレッド原材料
小麦粉(国内製造)、洋酒漬レーズン、糖類、ショートニング、パン酵母、糖蜜、食塩、小麦たんぱく、乳等を主要原料とする食品/甘味料(ステビア)、香料、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む)