セーグル・ノアレザン(クルミとレーズンのライ麦パン)を作りました。
ライ麦に、ドライフルーツやナッツを加えたパンは、ハード系の定番として、パン屋さんでも人気があります。
私が、この組み合わせのパンを好きになったのは、大阪[パリアッシュ]の「セーグル・ノワレザン」との出会いが大きいです。
それまで食べた「ノワレザン」とは違う味と食感に感動し、何度もリピートしていました。
ほかにも、「ヴィエノワ・リリッシュ コフェ」「森をさ迷うミエル」「クロワッサン・アンヴェルセ」「サランボ」「アンガディーネ」など、私の味覚に忘れがたい記憶を残したパンやお菓子がありました。
最近は、お店に足を運べていませんが、自家製粉やオーガニック素材を取り入れるなど、変化を恐れず、更なる新境地を開拓されています。
天野シェフの、フランスへの敬意、アルチザン(職人)としての姿勢、尽きることのない探究心、生み出されるものの独創性には、いつも感銘を受けています。
ライ麦パンの作り方のポイント
ライ麦パンは、加えるライ麦の割合が増える分だけ、目が詰まった重たい食感のパンに仕上がります。
重たい食感になるのは、ライ麦がグルテンを形成できないからです。
生地にグルテンのつながりがなければ、パンを膨らませるのに必要なガスを閉じ込めることも出来ないので、パンにボリュームは出ません。
ライ麦の配合が50%以上になってくると、このグルテンを形成できない性質が顕著に現れます。
また、発酵由来の風味を閉じこめる効果も薄いので、あまり長い時間発酵をとっても意味がありません。
ライ麦の割合が増えるほど、発酵時間やベンチタイムは短めにするのが、ライ麦パンの発酵の基本です。
吸水性も高いライ麦粉は、水分量はやや多めにした方が、パンの香りもより引き立ちます。
ただし、水分量を増やし過ぎると、クラムの食感が粘着質になるので、好みによって調整したほうがいいでしょう。
市販されているライ麦粉は、大別すると「粗挽き」と「細挽き」があり、細挽きの方が酸味が出やすい傾向があります。
ライ麦パン独特のエグ味は、好き嫌いの分かれるところですが、ライ麦から起こすサワー種やはちみつを使えば、このエグ味を和らげることができます。
配合(ベーカーズ%)
- 準強力粉 ---------85%
- ライ麦粉----------15%
- 塩 ------------------2%
- 水 ------------------78%
- イースト ----------0.4%
- クルミ ------------20%
- ラムレーズン -----20%
道具
製法
- 捏ね上げ温度 ---------24℃
- パンチ -----------------30分おきに2回
- 1次発酵 ----------------25℃で60分後、16℃で4時間
- 分割・成形 ------------150g
- 2次発酵 ----------------室温で20〜30分
- 焼成---------------------250℃で20分